保険で鍼灸マッサージを推進するということ
皆さんは、健康保険で鍼灸・マッサージを施術することに対してどのようにお考えでしょうか?
「安価なので集客につながる」「自費に比べて多くの回数来院していただけるので施術効果が上がる」等の理由で取り扱いたい。
また逆に「同意書や再同意を取らなければならないので面倒である」「自分は腕に自信があるので自費でやっていく」等の理由で取り扱わないという方もおられるでしょう。
ここでは、なぜ私たちの会が健康保険を推進しようとするのかを受療者・施術者両者の立場に立ってお話したいと思います。
受療者の立場では
まずは受療者の立場からいうと、もしあなたがご自身の身体に異常があるとしますと、多くの方は一般医療機関を受診し、健康保険を一枚提示するだけで、お支払いは一部負担金のみとなります。では鍼灸院・マッサージ院の場合は、どうでしょうか。ほとんどの場合自費であり、健康保険が使えても医師の同意書が必要であったり、償還払いであったりと使い勝手の悪いのが現状です。受療者にしてみれば、一般医療機関と同じように鍼灸師・マッサージ師を受診したいと思って当然ではないでしょうか。 |
施術者の立場では
次に施術者の立場からいうと、「患者負担が減り、治療計画が立てやすくなる」というだけでなく、無資格者との差別化という意味も大きいのではないでしょうか。 私たち鍼灸・マッサージ師は、国家資格を有する医療人です。 国家資格を有するが故に健康保険が使えます。 使えるというより使わなければならないのです。 |
そんな受療者の声、「健康保険料を払っているのに、自分の受けたい医療に使えないのはおかしい」ということで、平成25年6月、受療者である患者さんたちが「健康保険で、はり・きゅう・マッサージを受ける国民の会」を結成し、署名運動を始めました。結成当初から、私たちの会も受療者にとってのこのような現状を憲法25条「健康権」の侵害ととらえ、団体会員として応援させていただいております。
受療者の権利獲得のため、そして私たち施術者の地位向上のため、受療者が、いつでも、どこでも、誰でも、健康保険証一枚で、安心して安価で一般医療と同じように健康保険を使えるようにしなければならないと考えております。
受療者である国民の皆さん、鍼灸・マッサージを愛する国民の皆さん、そして施術者の皆さん、共に鍼灸・マッサージの健康保険を使い勝手の良いものにしていきましょう。